ヒトは弱さをバネに生きてきた 〜「住めば都」は宇宙の約束〜
関野吉晴/山元加津子
エッセイ今起きていることが夢なのか、そうじゃないのかも、モナにはわかりませんでした。ただ、夢であれ、現実であれ、モナは今、深い海の底にいるのだと感じていました。なぜって、目の前をシーラカンスがゆったりと泳いでいたのです。 森の魔女になったモナは、深い森の奥にある、多くの人からこのごろでは「モナの森」と呼ばれている家に住んでいます。時間と空間を超えて繰り広げられる世界に、モナは翻弄されながら、たくさんの本当のことに気がついていくのです。 特別支援学校の教員としてたくさんの子どもたちと出会い、現在は作家・映画監督として活動する山元加津子(かっこちゃん)が、ずっとずっと描きたかった「魔女」の世界。 主人公のモナと一緒に、読者のみなさんもいつの間にか、見たこともない奇妙で美しい異世界へと迷い込んでしまいます。物語のなかでモナが出会う、不思議な生き物たちや、ちりばめられた謎の数々。それはまるで、遠い昔にどこかで見たことがあるような、懐かしくて愛おしい記憶の扉をトントンと叩くかのようです。モナが戸惑いながらも一歩一歩進んでいく大冒険は、読んでいる私たち自身の心をワクワクさせ、時にハッとさせてくれます。
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