【POD】証券分析の最高施設 下巻
高畠 裕輔
ビジネス・実用書「5年後の100万円は、いまいくらか」--本書は、この素朴な問いから出発する証券分析の体系書です。上下二分冊の上巻には第1章から第17章までを収め、貨幣の時間価値と株式の価値評価から始めて、確率・線形代数・凸解析という道具を整え、収益率とリスクの計量、期待効用とリスク回避を経て、ポートフォリオ選択理論と資本資産価格モデル(CAPM)へ到達します。 本書の特色は三つあります。 第一に、「なぜその概念が必要なのか」を必ず言語化します。定義が天から降ってきたように見えるのは、その背後にある動機が語られていないからです。本書は定義の前に動機を述べ、随所に置いた〔情緒〕の囲みで直観を共有します。厳密さの骨格と、直観という血肉。その両輪で全体像を描きます。 第二に、すべてを一つの式に帰着させます。CAPM も、下巻で扱うデュレーションもブラック゠ショールズ公式も、価格を π(x)=E[Mx] と書く一行から出てきます。違うのは M の中身と x の形だけです。上巻は頂上へ向かう二本の道のうち、投資家の最適化から価格を導く「均衡ルート」を登り切ります。 第三に、理論の限界を隠しません。
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