“誰でもできる仕事”をしていた私が辞めたら、会社が止まった
霧原 咲月
日本文学本書は、リスクマネジメントの入門(総論)として執筆したものである。執筆に際しては、普遍的な基礎理論については既存の内容を活かしつつ、最新の動向や追加すべき重要なトピックについては全面的に書き下ろした。 企業リスクマネジメント(ERM:Enterprise Risk Management)導入の動機は、環境変化への適応から、競争優位性を確立するための合理的な組織管理にまで及ぶ。歴史を振り返れば、2001年の米国同時多発テロ事件(9.11事件)はERM導入の必要性を強く認識させる契機となった。その後、エンロン(2001年12月)やワールドコム(2002年6月)といった巨額の会計不正事件が相次ぎ、これらを防ぐために米国のSOX法や日本の金融商品取引法・会社法が整備・改訂されたことが、ERMの急速な普及を後押しした。こうした背景から、COSOによるERMフレームワーク(2004年)や、国際標準化機構(ISO)によるRMフレームワーク(2009年)が公表されるに至ったのである。
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