(新装版)虚無回廊
小松 左京
日本文学ネタと本気の境界が曖昧な彼女の“重い愛”に巻き込まれ、危ういものへと変わっていく。 篝天雷は、偶然見つけたVTuberの【宵月メイ】の配信に、密かに古参リスナー、しかも1人目の登録者ライカとして彼女を応援し続けていた。 今では登録者数も伸び、他のVTuberや企業勢とのコラボも増えてきたメイに、天雷も遠くへ旅立ったような気持ちとなっていた。 だが彼女はなぜか天雷と他のリスナーで態度がちょっとおかしいようで、 「は?」 「ライカさんの1番はいつでも私ですよね?」 そんな冗談めいた彼女独占欲芸は、リスナーにも「草」「もっとやれ!」とネタとして受け止められ、人気の一因にすらなっていた。 炎上するのが普通なのでは?と天雷は考えているが、配信のネタとなり、彼女を知ってくれる人が増えれば良いなと、楽観的だった。 ……だが、天雷は現実で遭遇してしまった。 彼女に『見つかった』 「偶然? ううん、これは運命ですよ」 「おぅ?」 「絶対に離しませんからね」
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