老人の知恵
田原総一朗/養老孟司
エッセイ1969年、高度経済成長と学生運動が激突するさなかに刊行された田原総一朗氏(当時35歳)の初の著書『青春 この狂気するもの』を、単なる回想録としてではなく、「現在進行形のドキュメンタリー精神の源流」として復刊させる。 本書には、相手の懐に土足で踏み込み、嫌われてもなお「生の声」を引き出すという、ジャーナリズムの最も泥臭く尊い手法の実践の様子がつぶさに描かれている。戦時中の軍国少年としての原体験を持ち、大手新聞社・テレビ局の入社試験に悉く失敗するという挫折から這い上がり、東京12チャンネル(現・テレビ東京)という後発局でドキュメンタリー番組をつくり続けた彼は、常に「時代の狂気」と対峙し、日本のジャーナリズムを牽引してきた。本書は、そんな「怪物」の原点にして、35歳当時の剥き出しの精神が刻まれた伝説の作品である。 今ほどコンプライアンスが厳しくなかった時代、彼がテレビ界で命がけの表現を追求する「獰猛なドキュメンタリスト」であった事実を突きつけ、現在のメディアが失った「不敵な野生」を再定義。
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