神様の用心棒 〜うさぎは冬陽を仰ぐ〜
霜月りつ/アオジマイコ
日本文学「となりの閻魔」シリーズ(霜月りつ著)待望の第二弾。元火付盗賊改・遠藤龍巳正宣は、その強面ゆえに「閻魔の龍巳」と呼ばれる隠居の身。妻に先立たれ、隣に住む浪人・賢吾を相棒に、長谷川町界隈で起こる市井の事件へと切り込んでいく連作時代小説。 第一話「二十年目の息子」では、二十年前に江戸を震撼させた拐かし一味「青鬼」の影が、日本橋の呉服屋・芳野屋に再び忍び寄る。九年ぶりに戻った一人息子・福助を「偽者だ」と告発する一通の投げ文。福助を巡っては、素性の知れぬ履物問屋の主人や、いまだ事件を嗅ぎ回る読売屋の影もちらつき、隠された過去と若旦那が守り続けてきた秘密に、龍巳が静かに迫っていく。他にも、長屋を騒がせる怪異の真相を追う「幽霊長屋の狐」、亡き妻の墓参りの帰りに出会った女との淡い縁を描く「蝉の恋」、夜道で何者かに追われる女の悲鳴に端を発する「朝顔の約束」を収録。かつて江戸市中に睨みを利かせた元同心も、今はただの隠居のはずが、頼ってくる人々を放っておけず、首を突っ込んでしまう。強面の閻魔と飄々とした浪人・賢吾、凸凹コンビの掛け合いも読みどころ満載。
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