「人は集団になると、どう思考が変化するのか」がわかる 「組織心理」事典
道谷 里英
ビジネス・実用書起業家にとって、パートナーシップは不可欠であるが簡単にうまくいくものでもなく、苦悩の源泉にもなってきた。その実態について、いまだ解明されてもいない。 著者はあるとき連続起業家の乃村一政氏に出会い、起業パートナーシップが涵養され萌芽していく過程に立ち会いたいと考えた。そして、乃村氏に「ことばの交換」を始めることを提案する。この「ことばの交換」は約 15 年前に始まり、現在も継続している。 本書は、その「ことばの交換」の蓄積を元に印象派の文体により描き出す、起業家パートナーシップの涵養から萌芽に至るプロセスの光と影の記録である。そこから実際に個々人が起業に取り組む際の考え方なども織り込まれる余地がある「行為可能なモデル」を導出する。 しかし本書は、単に起業のパートナーシップの問題だけを扱っているのではない。起業にあたり、1人が2人になり、組織が誕生する。著者はそれを「組織の前の組織」と呼び、その誕生プロセスを捉えたモデルを提示しているのだ。そして起業家の意思決定理論であるエフェクチュエーションの原則では捉えきれない、「組織の前の組織」の起業家の苦悩や喪失を浮き彫りにしていく。
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