面白きこと無類、奇なること無双。語りの名手・奥泉光、鬼神を欺く大偽書! 明治の洋画家・松枝獏園ーー旗本・筧家の庶子に生まれ、奇人蘭学者に育てられた男の風変わりな自叙伝「木蓮記」。太平の夢に揺蕩う日々は、やがて維新の奔流に呑み込まれていく。幕末の動乱、筧四兄弟の明暗、そして木蓮にのぼり異界を見る義姉・豊根の失踪。偽書の体裁で仕掛ける、妖しくも美しい奥泉文学の真骨頂。
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