酒戦
恩田 陸/宇野 碧/一穂 ミチ/須藤 古都離/上村 裕香/青崎 有吾
日本文学著者初!悩める大人に贈る、ほろ苦ロマコメ 高階葵と向井公則はミステリー作家で、元夫婦。一人娘の結婚をきっかけに、公則は久しぶりに葵を誘い出す。場所はかつて一緒に住んでいた井の頭線・高井戸駅近くの神田川沿い。花見をしようと言ったのに、時季を過ぎたソメイヨシノは葉桜になりかけで、腹のうちを読みかねる二人のあいだは微妙な距離を保ったままだ。 「俺は変わったんだ」と宣言する公則に半信半疑の葵だったが、昔のようにビール片手に歩きはじめる。すると突然、見知らぬ男児に助けを求められた。井戸の水を汲みたいが、ポンプに手が届かないという。葵と公則でポンプを動かす「共同作業」をきっかけに、二人の記憶の扉が開く。その後も迷い猫に遭遇したり、謎のドローン騒動に巻き込まれたり。ついには公則の三人目の妻まで現れて……。 さまざまな出会いに翻弄されながらも、二人はここまでの来し方や創作論、作家としての原点について話し合う。短くて長い旅の終わり、公則が「告白」したかったことが明らかになり……。果たして、葵が出した結論とは。 川はいつも流れて、一滴たりとも同じ水は流れていない。
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