(新装版)虚無回廊
小松 左京
日本文学「すべての真の歴史は現代史である」 この有名な警句は何を言わんとしたのか? その真意がよくわかる新訳の登場 美学、哲学、批評、政治、経済に及ぶその思考が、20世紀ヨーロッパの言論界に大きな影響を与えたクローチェ。 哲学を歴史学の一契機に包摂せんとして、彼は本書を書き上げた。 思考を放棄し事実を列挙するだけの「年代記」ではなく、事実の上に何らかの超越性を見出そうとする「歴史哲学」でもない、本来的な歴史とは何か。 要諦をクリアに理解できる新訳で読む、最重要理論書 [本書より] 本当の歴史は普遍であるかぎりでの個人、個人であるかぎりの普遍の歴史であると理解することである。政治のためにペリクレスを、哲学のためにプラトンを、悲劇のためにソフォクレスを廃することではない。政治、哲学、悲劇をペリクレス、プラトン、ソフォクレスとして考え、それぞれの代表としてかれらを捉えることである。そして、かれらの持つ特定の一契機のなかに政治、哲学、悲劇がある、そういう存在としてこれらの人物を捉えるのである。
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