「人生」も「会社」も一度ぜんぶ失ったからズバ抜けて働きがいのある職場を作ってみた
黒田 啓彰
ビジネス・実用書同じ月でも、万葉の空には暖かく明朗に輝いていたけれども、平安王朝の人びとにとっては孤独な悲哀感を伴う冷たく澄明な光を降りそそぐものだった。 「梅」と「桜」はともに春を代表する花ではあるが、それが表象するものごとには、微妙だが決定的な相違がある。 古典的景物の代表が「雪・月・花」であって、風や雲、雨、もみじや菊などではないのはなぜか。 日本の作品だけを見ていては、日本語のことばが担うイメージにどのような構造的な秩序があるのか、知ることはできない。なぜなら、古典日本語は、中国大陸からもたらされた多くの文物、とりわけ漢詩文を基盤にして創られたものだったからだ。 奈良・平安びとは、膨大な漢文を書写・訓読・翻訳し、さらに模倣的創作を盛んに行うことで「王朝漢文世界」を築きあげ、さらにそれを基盤として自らの文化と言葉を自覚的に磨き上げてゆく。 この「和と漢の相互干渉」というダイナミズムから、源氏物語や枕草子をはじめとする平安文学の名作たちが生まれ、古典日本語固有の豊かなイメージの力が育まれたのである。
※最新の価格・在庫は各販売サイトでご確認ください。
色のついた日に新刊があります。日付をクリックでその日の新刊一覧へ。前月・翌月もたどれます。