なごり月 便り屋お葉日月抄<新刻版>
今井絵美子
日本文学江戸の漁師町、鉄炮洲明石町にある、貧しき人のための施薬院幽々庵。頭取である杉下幽斎は、幽々庵の医師と、石川島の人足寄場医師の二足の草鞋を履いている。シリーズ三作目は、幽々庵のすぐそばに、幽々庵の助手兼産婆であるお辰が開いた養護院草の実荘が主な舞台。親が亡くなったり親に捨てられたりして、親と暮らせなくなった子どもたちのための施設である草の実荘はまだ走り出したばかりだが、ある日、門前に生まれてまもない女の赤ん坊が捨てられているのを小夏が発見し、お辰はその子に「みのり」と名付けて草の実荘で育てることに。さらにそこへ、捕縛された盗人一味の手先として働かされていた四人の子どもたちまでもが預けられる。そして、一気に大所帯となった草の実荘に、やがて大きな事件が起こる。命のはかなさと重さ、「人情」という言葉では言い尽くせない人と人との心の通い合いを描く、名シリーズ復刊第三作。全巻に解説つきで、三作目の解説は細谷正充さんです。
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